2020年4月29日水曜日

亀は兎に勝てるのか?

今から40年以上前、初めてタイに来たときには、タイ人は歩き方からして、のんびりしているなあと思ったものでした。

先輩からは、マイペンライ(なんとかなるさ)の国だから、何事もいい加減だと教えられました。

でも、人間は変わるんですよね。今のタイ人は、昔に比べれば、時間を守る人も約束を守る人も増えましたし、歩く速さも、かなり速くなっているように感じます。

海外のいいところをドンドン取り入れて、国は発展してきています。

もちろん、問題もいろいろとありますが、今回の中国武漢から世界に広がっている新型コロナウィルスに対する対策などを見ていると、日本よりも、ずっといい結果を出していると思います。

タイ  総感染者数 2,938  死者 54 回復者総数 2,652

日本    総感染者数 13,736    死者  394   回復者総数   1,899

タイの人口は日本の約半分ですから、感染者数も死亡者数も少ないことがわかります。

それよりも驚いちゃうのが、回復した人の数で、日本よりも多くの人が元気になっているわけです。

タイは、前から医療ツーリズムに力を入れてきています。海外の裕福な人たちに対して、高度な医療と行き届いたお世話をすることで、かなり評価されてきています。

ですから、近代的な設備を持った病院も多いですし、有能な医師や看護師や医療技師も多いわけです。

そして、ある意味、タイは思い切ったことができる国で、外科手術とか、なかなかすごいらしいです。

命の値段の問題とか、人権活動家の問題とか、まあ、いろいろとあるようですが、とにかく、いいと思ったことができる国のようで、今回でも、効果があると思われる薬は、副作用のことよりも、効果を重んじて、ドンドン使っているようです。

その結果が、回復者の数として出ていると思います。

一般の国民にしても、健康に対する意識は高く、たぶん、マスクをしている人の割合では、世界一かもしれません。

昨年までは、日本人がたぶん一番だったと思うけど、PM2.5の大気汚染問題から、今回の中国武漢から世界に広がっているコロナウィルスでも、タイ人は、マスクをしているし、マスクが手に入らないとなると、すぐに布マスクを作って売る人が登場しています。

手洗いの液体ソープや消毒ジェルやアルコールも、あっという間に広まりました。

フェースシールドも、ドンドン作って売っています。

とにかく、何をするのも、フットワークがいいわけです。

日本は、認可をとるまでに時間がかかるし、何をするのにものんびりの印象ですね。

のんびりにもいいところはあるでしょうけど、危機に際しては、マイナスが多いような気がします。

昔の戦争の時代、優秀な軍人は、早寝、早飯、早グソが大切だったそうです。うかうかしていると、敵の攻撃を受けて死んでしまうからです。

大将は、どんと構え、参謀も、しっかりとした戦略を練る立場ですが、それ以外の役人たちは、もう少しスピードを心がけてもいいように思います。

今の日本のお役人や政治家は、そういった意味では、危機に対する心構えとしては、三流かもしれませんね。

とにかく、勝たなければ意味の無いのが戦争ですから、のんびりやるにしても、しっかり国民の命と財産を守って欲しいです。