2020年7月6日月曜日

サルのお話

タイでサルと言えば、バンコクの北140キロほどの所にあるロッブリーのものすごい数の野生猿が有名です。

タイの人たちの多くが仏教徒で、殺生を嫌いますから、野生動物の中には増えすぎるものもいるわけで、最近では、避妊手術を考えているようです。

他にも、国立公園とか寺院の中には、多くの野生猿がいるところもあります。

日本でも問題になっていますが、観光客が食べ物を与えることで、街に出てくるサルもいて、時には人を襲ったり、家の中に入ってきて食べ物を漁ったりもするそうです。

新型コロナの流行で、どこの国でも観光客が減ったために、自然界にも変化があって、きれいな自然に戻るところもあれば、人間が動物に変なことを教えたがために、苦労する動物もいるようです。

ペットなんかを見ていても、時々思うのは、人間は、自分たちの価値観で、かわいいと思ったり、育てやすいと思ったりで、品種改造をして、足が短くなったり、鼻が低くなったり、時には、生きることが大変な種類もいるような気がします。

さて、動物虐待と言えば、欧米人の専門分野ですが、そんな彼らは、ダブルスタンダードで、他の人たちの虐待には敏感です。

日本人も、クジラとかイルカでひどい目に遇わされています。

先週からタイで話題になっているのが、イギリスでタイのココナッツの不買運動が始まっているそうで、その理由が、タイでは、ココナッツをサルにとらせているのが動物虐待だという批判だそうです。

バンコクポストの記事にあります。

記事の中にイギリスで放送された映像がありますが、それを見たら、ひどい扱いだと思う人がいるでしょうね。

でも、現実は、かなり違うようです。

日本でも、テレビ番組でお猿さんのカレッジが紹介されたことがありましたが、ココナッツをとるために訓練をしているというよりも、観光客のためのアトラクションの意味合いが強いようです。

野生のお猿さんをココナッツをとるために訓練をすることは、なかなか大変なことで、適性を持つお猿さんを探すところからはじめるそうです。

野生のお猿さんは、自分のためにココナッツをとって食べることもあるわけですが、適性から言えば、メスのサルよりもオスの猿の方が向いているそうです。

そして、指が長いサルがココナッツを器用にネジとることが得意なんだそうです。木登りが上手なんでしょうね。

木に登っていって、ココナツの実を足でクルクルと回して、へたの所をねじ切るわけです。

ただ、なんと言っても、訓練を受けても野生のお猿さんで集中力があるのは、10分程度なんだそうで、一日1000個というのは、そういったことを無視して、その人が見たときにとったココナッツの量から計算したと思われるそうです。

お猿さんの集中力から言って、午前10分、午後10分ほどが限界だとか。

タイの人たちは、欧米人からの批判に敏感ですが、でも、日本人と違うところは、しっかり反論するところです。

バンコクポストも反論をしています。

イギリスだけでなく、不買運動はEU諸国にも広がりを見せているから、放っては置けないようです。

ココナッツミルクなどを使った製品はかなりあるそうです。

欧米人のダブルスタンダードにはウンザリしますが、でも、批判するのは実に上手で感心します。

それとタイでも日本でも、国内の左翼なんかが、欧米人と手を組んで自分たちのために情報を売ることも時にはあるようです。

面倒ですが、人権団体とか、自然保護団体の批判には、じっくり反論していく必要を感じます。