2018年7月30日月曜日

カンボジア総選挙

カンボジアから思い浮かべるのは、クメール帝国とかアンコールワット、そしてクメールルージュ、ポルポトなどでしょうか。

ベトナム戦争は、共産主義と資本主義の戦争ということで、当時流行ったドミノという言葉のように、ベトナムからお隣のラオスやカンボジアにも戦争が広がっていきました。

映画「キリング・フィールド」に描かれたような恐ろしい大量虐殺もカンボジアでは起こりました。

共産主義者たちがお金持ち階級を憎むのは理解できますが、教育者とか医者とか、高度な教育を受けた知識人たちまでも憎み殺してしまうというのは狂気ですね。

中国でも文化大革命とか、一握りの権力者たちが、国民だけでなく国の文化や財産を破壊してしまった愚かな行為だったと思います。

カンボジアは、豊かな農業国であったのに、国が乱れて、貧しい国になってしまいました。

国王だったシアヌークが、共産主義に染まったということもあり、カンボジアは、中国や北朝鮮とは、仲のいいお友達です。

アンコールワットの近くには、北朝鮮のレストランがあったり、一時日本の赤軍派の残党たちも潜んでいるといわれていたこともあったし、北朝鮮で印刷された偽ドル紙幣がカンボジアから近隣諸国にばらまかれたといわれたこともありました。

ベトナムもラオスもカンボジアも、フランスの植民地でしたが、独立したのは、党に東南アジアに進駐していた日本軍がフランスを追い払ったからということもいえます。

混乱が続いたカンボジアでしたが、1992年3月に、国際連合による国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC 明石康事務総長)が平和維持活動を始め、1993年、国連の監視下で総選挙が行なわれ、その後は、立憲君主国として発展を続けています。

国連の平和維持活動では、日本の自衛隊もカンボジアで活動しているし、日本とカンボジアとの関係は、良好ですが、最近は、中国が影響力を増してきています。

中国は、とにかく海が少ない国で、海に出るルートの確保を必死で確保しているわけです。

中国からラオス、カンボジアへのメコン河ルートは、非常に重要です。同じ共産国でも、ベトナムは、昔から中国と仲がよくないので、ラオスとカンボジアは、ミャンマーやタイとともに、最近、いろいろなプロジェクトが進んでいるようです。

今回の総選挙では、日本は、いろいろと批判されているフン・セン氏を支持し、選挙のための投票箱を寄付していました。

フン・セン氏を批判する人たちは、日本政府の姿勢をも批判しているようです。

33年間首相の座にあるフン・セン率いるCambodian People’s Partyが圧勝し、投票率は、なんと82%だったそうで、いかさまではないかという批判も出ています。

有力野党を無理矢理解党させるなど、あいかわらず、露骨な独裁志向のようです。125議席のうちの100議席をフンセン氏が、確保したもようです。

フン・セン氏も中国系と言われていて、東南アジアには、中国系の政治家たちも多く、特に客家人脈は、結びつきが強いようです。

フン・セン氏とタイの元首相だったタクシン氏も、とても仲良しですし、フン・セン氏の側近政治家の子息とタクシン氏の姪が結婚をしています。

タクシン氏もシンガポールのリー王朝も客家です。

これでフン・セン氏の独裁ともいわれる政権は、あと5年間続くわけで、アメリカは、どんな動きをしていくのか、興味深いです。

猫ひろしは選挙に行ったのかな?

日本は、土台作りだけで、おいしいところは、ほとんど中国に持って行かれるようなことがないようにがんばって欲しいです。