2019年6月26日水曜日

足し算と引き算

タイに来たばかりの頃、タイの価値観は、なんでも足していく価値観だと思いました。

タイ料理でも、甘くて塩っぱくて辛くて酸っぱいわけで、それも、日本人にとっては、やり過ぎという感じに思えました。

最近になって、タイ人も、糖分のとりすぎを指摘する人も出てきたし、塩分の取り過ぎも、生活習慣病の原因になるとかいわれてきています。

タイの屋台で売られているソバでも、注文して出てきたものに、砂糖や魚醤や酢漬けの唐辛子や一味唐辛子を思いっきり加えるわけです。


道路の立体交差なんかでも、道路の上に道路が出来て、そのまた上に道路ができる感じです。

タイ語でも、名詞のあとに形容詞が来るわけですが、形容詞をどんどんくっつけていくこともあるわけです。まさに足し算の世界です。

日本人は、形容詞や名詞をつないでいくことよりも、新しい意味の新しい言葉を作ります。

デザインとか彩りなんかも、派手である方がいいとか、調和とか節度の概念がないのではないかと思うこともあるわけです。

日野や日産のバスにもベンツのマークをつけるわけです。

一方日本はといえば、切り取っていく価値観で、単純であればある方がいいとか、ワビサビの世界とか、価値観が違いますが、デモ、日本も、最近は、足し算の価値観に染まってしまっているような気もします。

食べ物なんかも、生クリームとかチーズとか、何にでも入れればいいという感じですし、辛さなんかでも、どんどん辛くなっているようです。

SNS用の写真は、見栄えがいい方がいいと、どぎつくなっていく傾向のようです。

その結果、日本人の考え方も変わってしまって、東南アジアや韓国や中国と、同じようになっているようにも思えますね。

日本の文化や価値観が、なぜ、海外から評価されてきたのかを思い出した方がいいと思います。

欲望なんか、ある意味麻薬と同じで、どんどんエスカレートし肥大化するし、その結果、環境破壊だし、成人病です。

ゲリラ豪雨は、地球温暖化よりもヒートアイランドを問題にすべきだし、大気汚染も車の排気ガスの問題を真剣に考えるべきだと思いますね。

成人病は、食べ過ぎやカロリー過多の問題でしょう。