2020年3月27日金曜日

BCGの話

私は、子供の頃からすぐ扁桃腺を腫らして熱を出す子供だったそうで、熱を出すと、近所の元従軍のお医者様の所に連れて行かれました。

そのお医者様は、戦争で片腕を失っていて、とにかく、ニコリともしない怖いお医者様でしたから、子供にとっては、もう最悪でした。

そればかりか、当時は、扁桃腺を腫らしての高熱だと、お尻に図太いペニシリン注射と決まっていたようで、父親に身体をおさえられて、片腕の先生が、お尻に図太い注射針を突き刺し、私は、泣きわめいて暴れたそうです。

そういった原体験があってか、とにかく注射が大嫌いな子供となりました。

私の人生、海に落とされて溺れそうになって、水が怖くなったこととともに、注射嫌いと恐がりの性格は、死ぬまで治らないと思います。

小学校の頃は、確か毎年、ツベルクリンという注射をうって、その打った部分が赤くなる大きさで、陽性か陰性かを判断して、陽性ならレントゲン検査、陰性ならBCG注射となっていました。

私は、大の注射嫌いでしたが、このツベルクリン注射は、皮下下部分への注射で、痛みが少なくて助かりましたが、もしも、赤い部分が小さい陰性だと、痛いBCG注射をしなければならなかったので、子供なりに、いろいろと考えて、ツベルクリン注射をうたれたアトに口を付けて、思いっきり吸うと、キスマークのように、充血した部分が広がるわけです。

当然、検査するお医者様は、そんなことはお見通しなんでしょうけど、もうどうしようもなくて無事陽性で、レントゲン検査に回されました。

何度、BCGを打ったか覚えていませんが、たぶん、私には結核菌の抗体は出来ていない可能性があります。

この二三日、BCGを打っている人は、中国ウィルスに対する免疫を持っているカモと話題になっています。

日本型BCGで新型コロナの免疫ができる?

全くのデマでもないようで、すべてのBCG接種ではないけど、日本型のBCG接種を受けている国では、日本型BCG接種を受けていなく国に比べて、感染者も死亡者も少ない傾向があるとの資料もあるようです。

もしも、それが事実だとすると、私は、子供の頃のほんの出来心で、貴重な免疫を得るチャンスを失っているのかもしれません。

BCG接種では、ハンセン病などにも効果がある人もいるようですし、まだ解明されていないこともあるようです。

BCGとか種痘の旧式の予防接種を受けると、上腕の肩に近いところに痕が残ります。それが、女性には醜い傷だということで、傷が残らない方法に変わっているようですが、私には、あんまり目立たないけど、接種の痕がいくつか残っていますから、運がよければ、抗体が出来ている可能性もゼロではないかも。

BCGワクチン臨床試験へ 新型コロナに効果か―豪研究所

もし、多くの日本人が、本当に中国ウィルスに対する免疫を持っているのなら、いいですね。

もちろん、慢心せず、人混みを避け、出歩かず、なるべく家に留まるべきでしょうけどね。