2020年6月22日月曜日

タイの新しい常識

タイは、新型コロナウィルスをうまく制御している国の一つです。

いろいろな規制もドンドン解かれて、国内に関しては、一部の業種を除いて、かなり以前と同じ生活様式に戻ってきています。

これからは、経済を重点に海外からの観光客の受け入れなど、次のステップを目指します。

まずは、ビジネスマンやタイ人の家族、長期滞在者などからはじめていくようです。

そして、もう一つが、新型コロナ後の「新しい常識」なんだそうです。

プラユット首相によれば、「Thais Together Build Thailand」タイ人が一つになってタイを作っていこうといった意味でしょうか。

タイはこの20年間ほど、赤と黄色に国が分かれて、いろいろな混乱と悲劇が繰り返されてきています。

タクシン元首相や妹のインラック元首相を支持する赤シャツの人たち、それに反対する黄色のシャツの人たちですが、多くの混乱で、多くの訴訟が起こされて、一部の人たちは刑に服しています。

そして、まだまだ裁判を抱えている人たちも多く、これからも、刑に服する人たちがでると思います。

そんな中、新型コロナの影響か、タクシンとインラック兄妹が動き始めているようです。

Dubaiも、感染者が少なくないですし、飛行機も飛ばないから移動の自由もないですし、我々の知らない事情もあるのでしょう。

国民国家の力党(パランプラチャーラット党)の内部で大臣の椅子をめぐる争いが起きているそうで、新しい党首に、プラユット首相の陸軍時代の上官であったプラウィット・ウォンスワン副首相(元陸軍司令官、74)が就任するとみられています。

このプラウィット副首相には、いろいろな噂もあって、国民の間では、あんまり評判はよくないのですが、とにかく、軍や政権内部では、かなりの力を持っているようです。

高級時計のコレクターとしても有名ですが、そういったものを公務員の給料でどうやって買うことが出来たのだろうかという疑惑で、一時騒がしかったです。

それ以外にも、実はタクシン元首相ともお友達だといった話も時々出てきて、今回も、タクシン元首相の息子さんの裁判が上告されなかった件で、なんか、裏があるのではなどとけしからぬことを言う人もいるそうです。

そして、ここに来て、急に、パランプラチャーラット党に野党でタクシン派の政党プアタイ党が連立するのではないかといった話が流れているのだそうです。

パランプラチャーラット党内には、昔のタクシン政権時代に大臣を務めた人もいるし、そういった人たちが、トロイの木馬のように、政権内部から、タクシン派にいろいろな情報や指示を出しているのだといった漫画も登場しています。

政治家は、利害関係で結びついたりはなれたりしているわけで、今回の噂話が現実になる可能性はありそうですが、問題は、国民の方です。

赤シャツと黄色シャツの対立の根は深いわけで、じゃあ、裏ワザで、政治犯に特別恩赦だと、国を挙げての新しい政権を作り上げても、国民が納得するかどうかは疑問です。

あれだけ煽って対立させて、多くの犠牲者も出ているわけで、リーダーたちの都合でコロコロと変わってもらったら納得できないのではないかと思います。

そして、このところ、もっと大きな動きもあるとかないとか、タイは、曲がり角に来ているようなことを言う人もいます。

海外の動きもあるわけですし、これから先、どんな「新しい常識」が生まれてくるのでしょうね。

タイで暮らす身としては、平和が一番です。