2020年10月3日土曜日

洪水の季節

先月から、バンコクで大雨が降って道路が冠水する日が増えてきています。

道路が川になるくらいになれば、交通渋滞もひどくなり、空腹と尿意との戦いになることもしばしばです。

バンコク滞在中に経験した道路の冠水や洪水は数知れませんが、記憶に残っているのは、1983年の洪水と1995年の洪水、そして、なんといってもすごかったのが、2011年の大洪水でした。

1983年の時には、フアマーク一帯が、大人の背丈ほど冠水し、シーロム・スリウォンあたりも腰までの水でした。



1995年の時には、車の排気マフラーから水が入ってエンジンを分解掃除するハメになった思い出もあります。




そして、なんといっても2011年の大洪水はすごかったです。はっきり言って、バンコクの大部分は守られましたが、郊外や近郊がひどかったです。

郊外にある工場も水没し、大きな被害が出ました。HDDの生産やソニーのデジカメなどが止まりました。

インターネットを見ると1942年の大洪水が、ものすごかったようです。



バンコクの場合、突然の大雨での冠水が一番多いですが、冠水するところはだいたい決まっています。土地が低い所です。

あと、チャオプラヤ川の上流から大量の水が南下してきて、ちょうど10月の大潮の満潮と重なると、水が溢れ出して、大変な洪水になります。2011年の洪水がそれでした。

もう北の方から、ドンドン水が溢れ出しているのがわかっていても、南の方では、対策もなく、ただ、洪水になるのを待っているといった感じで、当時のインラック政権の無能・無策が批判されました。

あとは、最近世界的な海面の上昇による海岸付近の洪水もあるようです。

タイの場合には、大雨と洪水で、肥沃な土砂が北から流れてデルタを作って出来た土地が多く、農作物もよく実るわけです。

でも、洪水は困りますから、高床式の住居で暮らしてきたのに、今は、それを捨てて西欧式の住居になっているから、洪水には弱いわけです。

あと、昔のバンコクには、道路ではなく、クロンが網の目のようにあったのですが、それを埋め立てて道路にしたし、田畑を埋めて住宅地や工業団地などにしているから、水のたまるところがないわけです。

それと、ゴミのポイ捨てなどで、下水路が詰まり排水が悪いです。

毎年10月になると洪水で苦労させられますが、雨季が終われば、タイで一番涼しい季節となります。

あと20日ほどの我慢です。