2022年10月6日木曜日

フィンランドの話 その2

テレビ東京で「北欧こじらせ日記」という、フィンランドが大好きな女性の物語をやっています。

フィンランドといえば、日本人にとってはムーミンだったり、オーロラだったり、サンタクロースだったり、サウナだったりするわけですが、一般的に日本人は北欧のスウェーデンやフィンランドを美化する人が多いように思います。

確かに昔の北欧と日本との間には、社会保障などで大きな違いもあって、研修に行った人たちは大いに感激して日本も追いつけと頑張ってきたのだと思います。

そして日本も近代化し、豊かになって社会保障も整っています。その代わりに、日本が失ってしまったものもあり、今度は別の意味で、フィンランドの自然とか暮らしの素朴さとか、教育とか、そちらが注目されているのでしょうね。

北欧といってもいろいろな意味でデンマーク・ノルウェー・スウェーデンとフィンランドは違います。

まず民族や言葉が違いますし、文化も歴史も違います。

共通しているのは、冬の寒さが厳しいことと冬の夜が長いことかな。

フィンランドはロシアとスウェーデンに占領された歴史があるし、経済的にも、鉄鉱石の上建つ国といわれるスウェーデンとはかなりの格差がありました。

私がフィンランドに行った70年代には、フィンランドからスウェーデンに出稼ぎに行く人たちも少なくありませんでしたし、どちらかといえば、フィンランド人を見下す人たちもいたように感じました。

フィンランド人の多くが親日なのは、日露戦争でロシアに日本が勝ち、その影響もあって、フィンランドがロシアから独立できたと考えられている話は有名です。

私がフィンランドに行ったころには、フィンランド人の多くはアジア系だといわれていましたが、現在は、フィン人サーミ人コーカソイドだといわれているそうです。ただ、言語的にはウラル語族になるんだそうです。

フィンランド語は、ほかの北欧3国とは違って、日本人には耳慣れた言葉ですが、正確な発音はむつかしいです。

ノルウェーでもスウェーデンでもフィンランドでもロシアでも北極圏に近いところでは、ゲルマン系は少なく、フィン人やサーミ人が多く暮らしているようです。

私の知っているフィンランドはラハティとヘルシンキだけですし、スウェーデンは2度行ったけどストックホルムだけ、デンマークはコペンハーゲンとヘアニングだけ、ノルウェーには行かなかったです。

フィンランドにもスウェーデン系の人たちもいますが、なんといっても、日本よりも少し狭い面積に人口はまだ550万人と少ない国です。

移民の受け入れもしているそうですが、ほかの北欧3か国に比べると少ないようです。

ですから、いろいろな意味で、教育とか暮らしとか日本と比較するのは、簡単ではないと思いますね。

とにかく長くて厳しい冬、そして冬は昼間が非常に短いから、自然は豊かとはいえず、昔は生きていくのも大変だったと思われます。

現在はわからないですが、私の知っている北欧の食生活は、実に質素でした。

日本人の好きな国々は色々とありますが、日本人は、そうした好きな国だと、いいところだけを見て、美化する傾向があり、実際に観光でいったり滞在をして、あまり良くない体験をすると一挙に嫌いになる人もいます。

どこの国にもいいところだけでなく良くないところも当然あるし、いい人たちばかりではなく、悪党もいます。

野生動物の多くは、オスは、成長すると群れを離れて冒険の旅に出ていき、ほかの群れのオスを倒してそこのメスたちと群れを作りますが、人間も同じで、若い時には冒険の旅に出る人が多いですよね。

今は女性も自由に行動できるから海外に出る女性も多いけど、基本は、メスは妊娠して子供を産み育てるから、野生動物を見ても単独ではなく、群れの中で暮らす方が適しているのかもしれません。

私が行ったころの北欧では、目と髪が黒ければ、どんな男でも金髪碧眼の美女にもてるという都市伝説もありました。

実際にもてていた日本男児もいましたが、まあ、冷静に考えれば、もてる人はもて、もてない人はどこでも簡単にはもてないというところかもね。

その点日本の女性は世界中でもてる人がほとんどのようで、うらやましい限りです。

人間も、自分のDNAと離れたDNAを持つ異性に魅かれる傾向もあるようで、外国人との恋愛をする日本人はますます増えると思いますが、恋愛もいいことばかりではないから、言葉の違いだけでなく、習慣の近いから価値観の違いなどなど、ずっといい関係でいられることは、そんなに簡単ではないと思います。

特に子供ができると、問題も一挙に増えるのではないかな。

私にとって、フィンランドは好きな国です。