2023年5月23日火曜日

2023年 タイの政治の話 その3

タイでは前進党を中心とした連立政権を目指して、いろいろな話し合いと合意が行われているそうです。

連立を目指す8政党間で23項目の基本合意書に署名したそうですが、不敬罪に関しては政党間に意見の相違が大きくて、合意文書には書かれなかったそうです。

前進党内にも、あまり理想に走るよりも、連立政権を誕生させるためには譲歩も必要で、政権誕生後に、徐々に自分たちの主張を実現させた方が賢明だと言い始めているようです。

極論を言えば、今回理想の政治ができなかったとしても、4年ごとの選挙で、彼らを支持する若い世代はどんどん増え、逆に保守派の高齢者が減っていくから、16年の長い視野で行こうと言っている協力者もいるそうです。

ただ、過激な思想を持つ指導者もいるので、前進党内部にも亀裂が入る可能性はあるかもね。

ここからは、私の妄想です。

選挙結果で最大の票を獲得した前進党に組閣を主導する権利があるわけで、まずは、それに従って連立できるという政党が集まっています。

ポイントは、現在下院で連立を組むのが313議席ですから、上下院の合計750議席の過半数を確保するのには、残り66議席が必要となるそうです。

ですから上院議員の切り崩しが行われているそうですが、たぶん、60名には達しない妥当というのが私の妄想です。

そうなると、第30代の首相が簡単には決まらず、とりあえずは、下院議員の議長の選出が始まるような気がします。

この下院の議長がかなり重要で、前進党主導での首相が決まらないから、獲得票第2党の貢献党主導で連立をという話になる可能性があります。

そうなったときに、前進党の党首であるピター氏の議員資格問題が再び表面化するかも。

国内を混乱させないために、ピター氏の議員資格に関しては、当分問題にしないということで、貢献党を中心とした連立政権が誕生するかもしれません。

パラン・プラチャーラット党の党首で、現政権のプラウィット副首相が、自分の影響下にある上院議員を連れて、タクシンのタイ貢献党と手を組み、大麻解禁で有名なアヌティン党首率いるタイ矜持党までもが連立に参加するかもしれません。

貢献党からタクシン氏の次女を首相候補とすれば、また反タクシン派からの批判が大きくなるので、もしかしたらセーター氏が貢献党からの首相候補として、第30代の首相に任命されるかも。

タクシンの次女はあくまでも票集めで実力不足でしょうから、お飾り的な外務大臣かな。

もちろん、パラン・プラチャーラット党の党首で、現政権のプラウィット副首相が、プラユット現首相と手を組み、大麻解禁で有名なアヌティン党首率いるタイ矜持党などとも連立を組み、上院議員多数の支持を受け、首相を続ける可能性もゼロではないかも。

いずれにしても、まだまだ先が読めないタイの政治です。大混乱や流血の内乱だけはないことを祈ります。