2019年3月12日火曜日

タイの選挙 その6

3月24日の投票日まで、残り12日間となりました。

タイ国家維持党に解党命令がでて、その後の話題は、現軍事政権のプラユット首相が、各党首たちによる政治討論会に出るかどうかでしたが、結局出ませんでした。

昨日からの話題としては、民主党の党首のアピシット元首相が、民主党は、軍事政権を支持しないと公式に発表をしたことです。

それで、反タクシン運動のリーダーだったステープ元民主党幹事長が、アピシットは、誰に首相にしてもらったのかの恩を忘れてしまったようだとか、かなりお怒りのようです。

ステープ氏は、現在プラユット将軍を首相候補に掲げる「国民国家の力党」のために活動しているので、民主党が、反プラユットを明らかにしたことに苛立っています。

タイ国家維持党に流れるはずだった投票が、タクシン派のメイン政党である「タイ貢献党」に流れるのか、それとも、若者に支持されているタクシン派の「新未来党」に流れるのかといわれていますが、そこに、反軍政の民主党が出てきて、どうなるのかが注目されています。

「新未来党」は最初から、反軍事政権を主張し、若者たちや反軍事政権派の支持を得ているので、その支持者たちを少しでも獲得できればという考えもあるのでしょう。

今のところの票読みでは、民主党が、少し支持を伸ばしているという見方もあるようです。

アピシットの民主党が、もしかして、タクシンと手を組むのかともいわれていますが、これは、99%ないと思います。

今まで、タクシン派と反タクシン派といえば、反タクシン派が指すのは、民主党でした。タクシン支持者たちは、今までいろいろと因縁のあるアピシットを嫌悪しています。

でも、タクシン派は、最終的には、タクシンの鶴の一声で物事が決まるでしょうし、支持者のことよりも、自分の事が大切なのがタクシンですから、可能性はゼロではないと思います。

タクシンは、妹のインラック共々帰国したいし、恩赦を受けて自由の身になりたいわけです。

アピシットは、タクシン派と軍事政権派との間に入って、いい条件を勝ち取って、大臣などの美味しい利権を狙っているのではないかと見られています。

簡単ではないでしょうけど、「国民国家の力党」と民主党との連立政権を持ちかけて、軍事政権が、国民から嫌われているから、自分が首相にという考えもあるかもしれません。

すでに、水面下では、いろいろな話し合いが、はじまっているような気がします。