2022年9月8日木曜日

ゾウさんの話

動物園といえばゾウさんで、子供のころゾウさんを見て、その大きさとか臭いにびっくりした記憶があるのではないでしょうか。

ゾウさんにもアフリカ象アジア象があるそうで、体も大きく、耳の巨大なのがアフリカ象ですよね。

タイにいる野生のゾウはアジア象ですが、大人はさすがに大きいです。

タイとゾウといえば、「象の花子」の物語ですよね。

日本とタイとの友好の歴史は長く、一説では日本の江戸時代から400年以上続いてきているといわれています。

戦前戦後を通して、日本の皇室とタイの王室との関係も深く、第2次世界大変の時には、タイは日本の同盟国でした。

ただし、一部には反日運動もあり、自由タイ運動もアメリカやイギリスでは起こっています。

一時ネット掲示板などで盛んに書き込まれていた一文があります。

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タイの元首相ククリット・プラモード氏が、タイの新聞『サイヤム・ラット』紙に発表した『十二月八日』と題するものである。

 「日本のおかげで、アジアの諸国はすべて独立した。日本というお母さんは、難産して母体をそこなったが、生まれた子供はすくすくと育っている。今日、東南アジアの諸国民が、アメリカやイギリスと対等に話ができるのは、一体だれのおかげであるのか。それは『身を殺して仁をなした』日本というお母さんがあったためである。十二月八日は、われわれにこの重大な思想を示してくれたお母さんが、一身を賭して重大決意をされた日である。さらに八月十五日は、われわれの大切なお母さんが、病の床に伏した日である(強調筆者)。われわれはこの二つの日を忘れてはならない」

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このタイのククリット元首相は、自由タイ運動のリーダーだったセーニー・プラーモート元首相の弟です。

「象の花子」は2頭いたんですよね。

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日本との友好・親善のために、過去にタイ王国から日本へアジアゾウが何度が贈呈されているが、今日最も有名なゾウとしては、1935年に贈られた「花子」が真っ先に挙げられるだろう。

太平洋戦争中の1943年、空襲により動物園のオリが破壊され猛獣が逃走する危険性があったため、東京都は猛獣の殺処分命令を出した。

職員たちの反対の中、上野動物園でも同命令が実行に移された。ライオンや熊、そしてゾウの花子にも毒の入ったエサが与えられたが、象たち(実際には3頭いた)はエサを吐き出してしまった。

近隣の住民に不安を与えるため銃は避けられ、ゾウの皮膚は固く注射針も通らないため、やむなく餓死させる手段が選ばれた。ゾウの花子たちはエサをもらうために必死に芸をしたりするが、ジョン、ワンリー(花子)、そしてトンキーの順に餓死していった。

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戦後の1949年、元タイ国軍事顧問で実業家のソムアン・サラサスが、「戦争で傷ついた子どもたちの心をいやそう」と私財を投じて発起人となり、日本に贈られることとなった二代目「はな子」が上野動物園に寄贈された。

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こちらにソムアン・サラサス氏に関するコラムがあって、興味深い

日タイの歴史を動かした親日家 象のはな子の育て親、逝く


話変わって、今日のニュースで、トウモロコシ畑やサトウキビ畑を野生の象に荒らされて困っている農家の話をやっていました。

タイでも、自然破壊が広がっていて、いろいろな野生動物たちが数を減らし、食べ物を求めて里に出てくることも多くなっています。

実際に象を見たことがある人ならわかると思いますが、象はとにかく体がでかくて力持ち。

飼いならされている象でも時々暴れますが、野生の象は一頭でも、ものすごい破壊力で、田舎の家屋など、簡単に壊されてしまいます。

今回ドローンを飛ばして確認されたのは、全部で100頭ほどの象の集団が、24000坪の農地を荒らしているそうです。

農家からすればたまったものではありませんよね。

タイにも野生動物保護法はありますから、むやみに殺したりできませんし、高電圧を通した電線で囲うこともできないのだそうです。(お金もかかる。)

どんな生き物にも大切な命なわけですが、時には、人間の命や財産を脅かすこともありますので、その辺を無視しない方がいいですよね。

一番いいのは、自然保護団体とか野生動物保護団体が、野生動物のために、エサ用の農地を自然の中に作ることだと思いますね。

イルカの被害を受けている漁師の人たちにも保護団体から補償金を出した方がいいと思います。