2022年12月7日水曜日

狩猟民族の話 その2

この間偶然に見たネット上の映像に、一人のロシアか中央アジア系と思われる女性が、飼っている羊を料理するところがありました。

早い話羊の丸焼きを作る一人の30代くらいの女性で、大きなテーブルの上に置かれた頭を落とし内臓を抜かれた羊に香辛料などを塗って、それを大きな井戸のような窯に薪をくべて、羊を金属製の道具で吊るし、薫製焼きにするところでした。

よく切れる大型ナイフで、必要な作業をするわけですが、農耕民族で、小心者の私からすると、すごい映像でした。

私は、子供のころに、父親が飼っていた鶏をさばくところを近づくなとか見るなとか言われても、好奇心から見てしまい、その時のショックから、今でも鶏肉を食べることができないくらいです。

とは言いながら、魚だと平気で料理できます。魚に対して敏感な人もいますよね。

生きたエビの酒蒸しに対して、そんな残酷なものを食べろというのかと怒った取引先のVIPもかっていました。

日本や東南アジアは一般的に農耕民族ですが、鶏を飼ってそれを殺して食べることはあることはあるようですが、一般の人が豚やヒツジやヤギや牛や馬などを食べる人はほとんどいないと思います。

中国やモンゴルやイスラムの国などでは、羊は食べるようですし、豚の丸焼きなんかもあることはあるようです。

日本人は、食肉は忌み嫌われてきましたので、明治時代までは、本当に限られた人以外は、動物の肉は食べなかったようです。

育った環境というのは、恐ろしいもので、狩猟民族や放牧民族の多くは、動物の解体に長けているから、子供のころからそれを見て育ち、日本人とは違った感情の持ち主に育つようです。

ドイツなどでは、地方に行くと、豚を一般の人が家で解体して、ソーセージなどを作るそうです。

生きるために動物を解体していただくというのが日常なので、可哀そうとかとは少し違うようです。

パリに行って最初に驚いたのが食肉店のウインドウで見た皮をはがれて吊るされたウサギや豚の頭でした。

ロンドンのレストランで皿洗いのアルバイトをしたときにも、キッチンに業者の人が子牛を垂直に切断した半分が、テーブルの上に運んできて、それをシェフが解体していくのを見て、びっくりしました。

もちろん、ヨーロッパなどの狩猟民族でも、いろいろな人がいますし、現在のように都会と地方との格差がある時代では、私と同じような感覚の持ち主も増えているのではないかと思いますが、狩猟民族の血は、やはり、農耕民族の血とは違うような気がします。

例えば、奴隷制度などでも、欧米の奴隷制度は残酷で容赦ないです。

人権とか動物擁護とか言っていますが、歴史を見れば詭弁も多い印象です。