2023年5月12日金曜日

バフィ・セント=メリーの話 その1

映画「The Strawberry Statement」については、以前にも書いたことがありますが、この映画を実際に見たことがなくても、「イチゴ白書をもう一度」という曲を聞いたことのある人はかなりいるのではないかと思います。

作詞作曲は、松任谷由実さんで、彼女自身の歌も素晴らしいです。

映画は、青春映画なんですが、70年前後の世界では、学生運動や反体制運動が盛んで、そうした運動に飲み込まれていく男女の物語です。

最初と最後に歌われるのが、The Circle Gameで作詞作曲は、Joni Mitchellで彼女のオリジナルは、澄んだ歌声ですが、映画の中で歌われているのが、Buffy Sainte Marieの歌声となっていて、ずっと迫力がありますね。

この彼女の顔を見て、何かを感じた人もいるのではないかと思うのですが、彼女はカナダ生まれの北米先住民族、俗にいうところのアメリカンインディアンの血を受け継いでいます。

私は、予備校に通っている時に一人でこの映画を見て、映画にも感動しましたが、彼女の歌声に鳥肌もので、彼女のEPレコードを買いました。

確か、B面が、別の映画の主題歌になっていたソルジャー・ブルー( Soldier Blue )だったような記憶がありますが、定かではありません。

この映画も1960年代のベトナム戦争でのソンミ村事件へのアンチテーゼを掲げた映画だとも云われていて、アメリカの西部劇でアメリカインディアンが登場します。

最後の無差別虐殺は、のちに「サンドクリークの虐殺」として伝わる歴史的事件としても有名です。

彼女の歌を聞いてこの映画も見たんですが、映画としては、少し退屈だった印象でした。

バフィ・セントメリーの経歴は、非常に複雑ですが、彼女の歌声を聞いて、体の中に何かの感情が生まれてくる人は、もしかすると、同じ縄文人の血が流れているのかもしれませんよ。

1983年に映画「愛と青春の旅だち」 (An Officer and a Gentleman)の’主題歌をJack Nitzscheとの共作で、アメリカンインディアンとして初めてオスカーを獲得しています。

彼女の歌をカバーしている有名アーティストには、Donovan、Joe Cocker、Jennifer Warne、 Janis Joplin、Elvis Presley、Glen Campbellなどがいます。

とにかく、すごい女性なんですよね。